龍谷大学交響楽団 第24回定期演奏会

第1回 曲解説 


プレゼンター:梁聖那

◎ドヴォルザーク/交響曲第6番

「交響曲第6番」は、1880年8月27日から10月15日にかけて作曲された。

 その当時ドヴォルザークは、ドイツ三大Bと呼ばれるうちの一人であるブラームスや、評論家エドゥアルト・ハンスリック、名指揮者ハンス・リヒターらから、若手作曲家として高く評価され、ハンスリックにはウィーン移住の誘いを受けるなど(結局はその誘いを断りチェコにとどまる。)、さまざまな支援を受けるようになっていた。ブラームスとは親交が深まり、ブラームスの「ハンガリー舞曲」の編曲を手伝い、アメリカ滞在中に書かれた「ピアノのための組曲」作品98(B.184)(後の「アメリカ組曲」)の出版のためにブラームスに校正を頼むというようなことがあった。またハンス・リヒターは、ドヴォルザークの作品をウィーンをはじめとする各地でしばしば指揮し、ドヴォルザークの名を広く知らしめた人物である。「交響曲第6番」は、ハンス・リヒターに献呈された。

 初演は1881年3月25日、プラハにてアドルフ・チェフ指揮により行われた。

 「交響曲第6番」は、4つの楽章から成る。他の交響曲と同様にチェコの民族色を豊かに感じさせるが、これまでのドヴォルザークの交響曲とは少し違う、ブラームスのような要素が加わっている。この「交響曲第6番」は、RSOが本年、サマーコンサートで演奏したブラームスの「交響曲第2番」の影響を強く受けている。また、昨年のサマーコンサートで演奏した「交響曲第8番」に劣らないほど国民楽派的な楽観の溢れる親しみやすい曲となっている。

【第1楽章】Allegro non tanto 4分の3拍子 ニ長調 ソナタ形式

 軽快な3拍子のリズムで始まる。転調が多く、第2主題ではロ長調となる。金管楽器が主題をファンファーレのように高らかに歌い、あっさりと締めくくられる。

【第2楽章】Adagio 4分の2拍子 変ロ長調 ロンド形式

 オーボエで始まる、ドヴォルザーク特有のどこか懐かしくなる、素朴ながらも優雅で美しい旋律が並ぶ。

【第3楽章】Scherzo: Furiant 4分の3拍子 ニ短調 三部形式

 フリアントはチェコの民族舞曲の一種で、主要なフレーズが<2/4 + 2/4 + 2/4 + 3/4 + 3/4>拍子で始まり、その後3拍子が続く。この変則的なリズムにより、ボヘミア風のメロディを軽快で激しく演出している。

【第4楽章】Finale: Allegro con spirit 4分の2拍子 ニ長調 ソナタ形式

 これまでの総まとめとなっている。多声的に書かれた第1主題がブラームス的知的な構成であるのに対し、第2主題はドヴォルザークらしい素朴な快活さがある。結尾部は意表を突くようなプレストで始まり、クライマックスに向けて前向きに明るく突き進んでいく。